SWEET SIXTEEN.

 

 

 

 

「今年の誕生日もお前とか、宍戸。」

 

 

 

 

「今年もって程じゃないだろうが、ただ2回目ってだけで。

 

それに今日の誕生日は俺のだ。

 

お前のじゃないだろう。」

 

 

 

 

跡部は宍戸の部屋に上がり込んでいた。

 

現在3時23分、部活が休みなのをいい事に

 

宍戸の誕生日と称して2人で過ごしていた。

 

 

 

 

「毎回、俺の誕生日は俺の家の別荘で

 

宍戸の誕生日は宍戸の部屋で、この狭い部屋にもなれたぜ。

 

最初はどこの物置かと思ったがな。」

 

 

 

 

「悪かったな、しかも兄貴と2人部屋でな。」

 

 

 

 

「否、悪くない。

 

此処でお前があんな事してるのかと思うと・・・・。」

 

 

 

 

「何想像してんだよ、お前・・・。」

 

 

 

 

純粋な恋愛という訳ではないが2人は身体の関係は持っていない。

 

中学生でしかもテニス部全国大会出場のレギュラーと部長。

 

忙しくてそういう関係には自然とならなかった。

 

 

 

 

「純粋故の発言だ・・・。」

 

 

 

 

「純粋な奴はそんな事言わないし。」

 

 

 

 

 

「来年のお前の誕生日はいい誕生日にしてやる。

 

15歳おめでとう、亮。」

 

 

 

 

 

跡部は誕生日プレゼントを宍戸のベッドの上に置いた。

 

 

 

 

 

「来年はSweet Sixteenだからな。

 

俺も宍戸もな・・・・。」